兵庫県加東市下久米にある株式会社心のんびりライフは、デイサービス、訪問看護、居宅介護支援、福祉用具レンタルなど、地域に根ざした福祉・介護サービスを展開している企業です。利用者様一人ひとりの暮らしに寄り添いながら、住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう支援されています。
今回の取材で印象的だったのは、代表の森本さんが、利用者様はもちろん、現場で働くスタッフのことをとても大切に考えていることでした。福祉・介護は、人を支える仕事です。だからこそ、支える側のスタッフも無理なく、自分らしく働き続けられることが大切です。
今回は、代表の森本さんと、現場で働く藤田さん、常峰さん、藤井さん、出井さんに、会社名に込めた想いや、福祉の仕事のやりがい、心のんびりライフならではの働き方についてお話を伺いました。
社名に込められた想い

━━まず、「心のんびりライフ」という社名について教えてください。
(森本さん)
本当は、もっと長いんです。
「心のんびり、自分らしく、ライフステージに合わせていいんだよ。毎日積み重ねなくても、できる時にできるだけでいいんだよ」
という想いを省略して、「心のんびりライフ」になっています。
━━とても印象的な名前ですね。どのような理由で、その名前を付けられたのでしょうか?
(森本さん)
人のサービスで事業を生み出しているので、いろんな年代の人が、いろんな役割を果たしていると思うんです。
若い方、子育て中の方、介護をしている方、高齢になって体力的に働ける日数が少なくなる方など、それぞれ頑張れる時期や時間は違います。
頑張れる時に頑張って、無理な時は無理をしない。それぞれの力をつなぎ合わせて、ひとつの会社になっている。そういう意味が込められています。
独立のきっかけ

━━森本さんは、もともと介護業界で長く働かれていたのですか?
(森本さん)
25歳からなので、もう29年ほど介護の仕事をしています。
━━独立されたのは、いつ頃だったのでしょうか?
(森本さん)
15年前です。
━━独立のきっかけを教えてください。
(森本さん)
もともとデイサービスで働いていたのですが、人事異動があったんです。それまでは、入社した場所でずっと働くものだと思っていました。でも異動をきっかけに、「変わってもいいんだ」と思うようになりました。それなら、自分でもっと良いものができるんじゃないかと思ったんです。
最初はデイサービスひとつから始めました。当時はルールが決まっていて、できることに限りがありました。でも、もっと日曜日も対応できたり、泊まりができたり、時間の幅を広げたり、利用者様に合わせた柔軟なサービスができるのではないかと考えたのが始まりです。
利用者様主体を本当に大切にする姿勢

━━藤田さんは、いつ頃から心のんびりライフで働かれているのですか?
(藤田さん)
令和4年の秋頃に入職しました。
━━入職のきっかけを教えてください。
(藤田さん)
もともと、森本さんと一緒に仕事をさせてもらっていました。私が初めて介護の現場に出た時に、森本さんが管理者としていらっしゃって、介護のことをすべて教えていただきました。
介護の現場では「利用者主体」という言葉はよく使われます。でも、森本さんはその言葉を本当に一つひとつの場面で実践されていました。そのことに、すごく衝撃を受けたんです。
私は一度、介護の現場を離れました。その時は、もう介護の仕事には戻れないかもしれないと思っていました。でも、新しい職場を考えた時に、ふと森本さんを思い出したんです。やっぱり、あの時に学ばせてもらった「利用者主体」の考え方が、自分の中に残っていました。それで、またこちらで働かせていただくことになりました。
━━また戻りたいと思える職場だったのですね。
ケアマネージャーの仕事とは

━━常峰さんは、こちらで働かれてどのくらいになりますか?
(常峰さん)
もう10年になります。元々は介護職でした。弊社の別のデイサービスで、介護職として働いていました。ケアマネージャーとしては、今ちょうど4年目です。
━━介護職とケアマネージャーの違いを、一般の方にも分かりやすく教えてください。
(常峰さん)
介護職は、利用者様に直接関わる仕事です。トイレ介助やお風呂の介助など、身体に直接触れて支援することもあります。
ケアマネージャーは直接介護をするというより、その方の生活を支える仕事です。ご本人やご家族の相談を受けて、その方に合ったサービスを考えたり、必要な事業所につないだりします。
━━ご自宅に訪問して、お話を聞くこともあるのですか?
(常峰さん)
はい。ご自宅に訪問して、ご本人やご家族のお話を聞かせていただきます。そのうえで、どのようなサービスが必要かを一緒に考えていきます。
理学療法士からケアマネージャーへ

━━藤井さんは、こちらに入社されてどのくらいですか?
(藤井さん)
3年ほどになります。
━━もともとは、どのようなお仕事をされていたのでしょうか?
(藤井さん)
高校卒業後に理学療法士の専門学校へ行き、その後、リハビリ助手として病院で1年ほど働きました。その後、国家資格を取り、病院で7年ほど勤めました。訪問リハビリは2年ほど経験しています。
━━心のんびりライフに入られたきっかけは何ですか?
(藤井さん)
一番大きかったのは、在宅ワークができることです。ケアマネージャーの仕事は、事務所に出勤してパソコンで仕事をする職場が多いと思います。でも、こちらではクラウドを使って、自宅からでも仕事ができる環境があります。私は通勤に時間がかかる地域に住んでいるので、在宅ワークができるのはとてもありがたいです。
━━働きやすさにつながっているのですね。
(藤井さん)
そうですね。移動時間の負担が減るのは大きいです。

━━出井さんも、もともとは理学療法士だったのですか?
(出井さん)
はい。もともとは病院で理学療法士として働いていました。その後、心のんびりライフのグループ内にある訪問看護で、理学療法士として3年ほど働きました。
リハビリの仕事にもやりがいはありましたが、ケアマネージャーの方が、より広い面で利用者様をサポートできると感じました。それで、今はケアマネージャーとして働かせてもらっています。
━━理学療法士の資格を持つケアマネージャーは、珍しいのでしょうか?
(森本さん)
加東市内でも少ないと思います。理学療法士の資格を持って、実際にケアマネージャーとして働いている人は貴重です。うちには、そういうスタッフが複数いるので、とても心強いですね。
押しつけない支援

━━利用者様と関わる中で、大切にしていることはありますか?
(出井さん)
病院で働いていた時は、患者様が入院されていて、その中でリハビリを受けるという形でした。でも、今はご本人のご自宅に伺います。つまり、こちらが利用者様の生活スペースにお邪魔している立場です。
だからこそ、こちらの考えを押しつけないようにしています。いろいろな選択肢を提案させていただいたうえで、ご本人やご家族に選んでいただく。そこは大切にしています。
(藤井さん)
私も同じです。介護保険は分かりにくい制度です。ご家族が市役所に相談して、そこで初めて介護保険を知ることもあります。私たちは、その間に入ってサービスにつなぐ役割です。もちろん専門職として提案はしますが、最終的にはご本人やご家族に決めていただくことを大切にしています。

(常峰さん)
私も、押しつけにならないことを大切にしています。そのためには、お話をゆっくり伺うことが大事です。この業界では「傾聴」と言いますが、私はそこをとても大切にしています。
━━皆さんに共通して、「押し付けない」という姿勢がありますね。
(森本さん)
専門職としては、ある程度の道筋が見えることもあります。こうしたらうまくいくんじゃないか、ということが見える時もある。でも、利用者様やご家族にとっては初めてのことです。最初の提案に戻るまで半年くらいかかることもあります。
それでも、単純に自己責任と言い切るのではなく、一緒に考えながら進めていくことが大切だと思っています。
スタッフを守りたい

━━今回の取材でとくに感じたのは、森本さんが利用者様だけでなく、スタッフの皆さんのことも大切にされているということです。
(森本さん)
介護や介護保険の仕事は、社会にとってすごく大事です。でも、他の業種と比べて処遇面が良い仕事とは言い切れません。それでも、この仕事を選んで働いてくれている人がいます。
弊社は、資格を持って働いているスタッフが多いです。だからこそ、その人たちの自尊心や、資格者としての誇りを守りたいですね。
「介護職だから待遇が低くて当たり前」「介護職だから休みが取れなくて当たり前」。そう言われることもあります。しかし、そうではないと思うんです。ゴールデンウィークやお盆、年末年始なども、介護の仕事では休みにくいことがあります。でも、それを当たり前にしたくない。
長期休暇も取れるようにしたい。この仕事を選んでいる人が、この仕事を辞めなくていいようにしたい。それが会社として大切にしていることです。
柔軟な働き方を応援する

━━スタッフの方から見て、心のんびりライフは働きやすい会社ですか?
(藤井さん)
働き方の幅が広いと思います。在宅ワークもそうですし、副業に関しても、前向きに応援してもらえる雰囲気があります。
たとえば、ケアマネージャーをしながら介護タクシーをしたり、理学療法士の資格を活かしてホームリハビリに関わったり。そういう挑戦も応援してもらえます。それが結果的に、ケアマネージャーの仕事にも活きていると感じます。
(常峰さん)
私自身、家族の介護をしながら働いていた時期がありました。その時も、「それならこういう働き方ができるよ」と提案していただきました。介護が落ち着いた後も、気兼ねなく復帰できるような働き方を考えていただきました。
これまでいろいろな職場で働いてきましたが、ここまで働きやすい会社にはなかなか出会えなかったと思います。
━━それぞれの事情に合わせて、働き方を考えてもらえるのですね。
(森本さん)
スタッフによって働ける時もあれば、働けない時もあります。体調面でも、家庭の事情でも、人によって状況は違います。だから、その時にできる働き方をすればいい。そして、また働けるタイミングが来たら力を入れてもらえればいいと思っています。
地元で暮らす人を、地元の人が支える

━━従業員の皆さんは、加東市周辺にお住まいの方が多いのでしょうか?
(森本さん)
そうですね。加東市やその周辺に住んでいるスタッフが多いです。
━━地元の方が、地元の利用者様を支えるという形ですね。
(森本さん)
心のんびりライフでは、地域で暮らすスタッフが、地域の利用者様の暮らしを支えています。利用者様の生活環境や地域のつながりを知っているからこそ、気づけることがあります。顔の見える関係性があるからこそ、安心して相談してもらえることもあります。
福祉・介護は、単にサービスを提供する仕事ではありません。その人がどんな場所で暮らし、どんな家族と関わり、これからどんな生活を望んでいるのか。そうした一人ひとりの人生に関わる仕事です。地域に根ざしているからこそできる支援が、心のんびりライフにはあります。
福祉の仕事のやりがい

━━これから福祉や介護の仕事を目指す方に向けて、この仕事の魅力を教えてください。
(出井さん)
ケアマネージャーは、直接ご本人やご家族と関わる仕事です。「助かったわ」と言っていただけることもあります。そういう声を直接聞けるのは、やりがいだと思います。
(藤井さん)
介護の現場は、正直に言うと人気のある仕事とは言いにくい部分もあります。でも、日本は高齢化が進んでいて、福祉や介護の分野では他の国より一足早く課題に向き合っている部分もあると思います。
これから、介護の仕事はもっと可能性がある仕事になると思っています。地方でも、小さく独立したり、新しい働き方をつくったりできる。そういう意味でも、面白い仕事だと思います。
(常峰さん)
やりがいは、とてもある仕事だと思います。その人の人生に関わる仕事です。人生の最後の時間まで関わることもあります。
悲しいことや苦しいこともありますが、その方の人生を支えていると感じられることは、大きなやりがいです。利用者様から「ありがとう」と言っていただけると、この仕事をしていてよかったと思います。
また、高齢者の方々と関わる中で、自分自身も学ばせていただくことがたくさんあります。人生の先輩方の経験から、自分の生き方について考えることもあります。
加東市の仕事を知る「戻りたい場所かとう」職業体験

━━心のんびりライフでは、「戻りたい場所かとう」という職業体験の取り組みもされているそうですが、どのような取り組みですか?
(森本さん)
加東市にも、いろいろな仕事の選択肢があることを知ってほしいと思い始めました。一度、加東市を出ていくことは悪いことではありません。でも、地元にどんな仕事があるのかを知らないまま出ていくのではなく、知ったうえで進路を考えてほしいんです。
━━対象は高校生や大学生ですか?
(森本さん)
高校生や大学生、それから保護者の方にも来てもらいたいと思っています。去年実施した時に、保護者にも参加してもらって、とても良かったんです。
今年は、看護学校や大学の方にも声をかけています。看護師や先生を目指す前に、地域の仕事を知ってほしいという想いがあります。
━━福祉・介護以外の仕事も体験できるのでしょうか?
(森本さん)
はい。今回は、保険、不動産、製造業、議員、介護など、いろいろな職業に触れられる内容を予定しています。
介護保険は本当に分かりにくい制度です。一般の方にとっては難しいものなので、少しでもイメージできる機会にしたいと思っています。
━━加東市で働く選択肢を知るきっかけになるのですね。
(森本さん)
そうですね。「加東市にも、こんな仕事がある」「将来、地元に戻って働く選択肢もある」。そう思ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。
━━これからどんな人に来てほしいですか

(出井さん)
働き方の幅が広いので、迷っている方にも選択肢を持ってもらいやすい会社だと思います。働く時間、在宅ワーク、副業など、柔軟に対応してもらえる部分があります。仕事はしたいけれど、子育てや介護などで働き方に悩んでいる方にも、合うのではないかと思います。
(森本さん)
若い人にも興味を持ってほしいですね。看護師になりたい、先生になりたいという人は多いと思います。でも、ケアマネージャーになりたいという若い人は、まだ少ないです。
福祉や介護の仕事にも、いろいろな選択肢があります。資格がないとできない仕事もありますが、無資格から始められる仕事もあります。デイサービスのサポートや福祉用具に関わる仕事など、まずは働きながら経験を積むこともできます。そこから資格にチャレンジすることもできます。

心のんびりライフの取材で強く感じたのは、利用者様のことを第一に考える会社であると同時に、現場で働くスタッフのことも大切にする会社だということです。
利用者様やご家族に対しては、答えを押し付けず、選択肢を示しながら一緒に考えていく。スタッフに対しては、子育て、介護、副業、体調、年齢など、それぞれのライフステージに合わせた働き方を考える。福祉・介護の仕事は、人を支える仕事です。だからこそ、支える側の人も大切にされることが必要だと、心のんびりライフは考えています。
加東市で人の暮らしを支える仕事がしたい方、自分らしい働き方を大切にしながら地域に貢献したい方には、心のんびりライフが向いているはずです。「できる時に、できるだけ」を受け止めてくれる会社です。
会社情報
| 会社名 | 株式会社心のんびりライフ |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県加東市下久米1344番地1 |
| 業種 | 福祉・介護 |
| 事業内容 | デイサービス、訪問看護、居宅介護支援、福祉用具レンタル |
| TEL | 0795-20-9410 |
| FAX | 0795-20-9411 |
| メールアドレス | Yotsuba-sagashi@gaia.eonet.ne.jp |
※本記事に記載されている個人的な内容については、ご本人様の同意を得たうえで掲載しております。

